果肉の崩壊と同じく読者を悩ませるのが「種が果肉に張り付いて綺麗に取れない」という問題です。実際に調理現場やパティスリー、家庭での実践例を調査すると、種取りの工程順序に決定的な分岐点があることが判明しました。
「先に皮を剥いてから種を取ろうとすると、滑って実を握りつぶしてしまう」という失敗の声が圧倒的多数を占めています。現場のプロが実践している「アボカド式8等分カット」の手順を取り入れることで、このトラブルは完全に回避できます。
1. 皮を剥く前の状態で、桃の割れ目に沿って包丁の刃を種に当たるまで垂直に入れます。
2. 種を中心に沿わせながら、ぐるりと一周切れ込みを入れます(アボカドを切る要領)。
3. 90度角度を変え、十字になるようにもう一周切れ込みを入れ、計4等分または8等分の格子状にします。
4. 両手で桃をやさしく包み込み、左右を逆方向に軽くひねると、ポロリと実が種から離れます。
5. 残った種周りの果肉はスプーンで軽くえぐるだけで、美しく均一なくし形に仕上がります。
さらに、カット後の桃はポリフェノールオキシダーゼという酸化酵素の働きで急速に茶色く変色します。これを防ぐためには、水200mlに対してレモン汁小さじ1(または塩ひとつまみ、砂糖小さじ1)を溶かした液体に約2分間浸すのが確実です。酸味が気にならない場合はレモン汁水が最も高い透明感を維持できます。