半世紀以上にわたって北海道民に愛されてきたタングロンが、なぜ突然姿を消すことになったのか。その引き金となったのは、製造ラインの設備老朽化でした。
タングロンの製造を一手に担っていた日本タングロン株式会社(北海道芦別市)では、特徴的な三角錐や長方形の紙パックに液体を充填する機械を長年メンテナンスしながら稼働させていました。しかし、2010年代後半に入ると専用設備の劣化が著しく進行。部品の調達や修理が極めて困難な状況に陥りました。
設備を全面的に更新するには莫大な投資が必要となる一方、少子化に伴う学校給食需要の減少や原材料費の高騰が重なり、経営陣は事業の継続を断念。2026年3月末をもって工場を閉鎖し、会社自体も解散する決断を下しました。人気が落ちたからではなく、物理的な製造ラインの限界が事業終了の決定的な理由となったのです。