医療費の増大が課題となる中、予防医学としての温泉活用に向け行政も動きを見せている。厚生労働省が推進する健康増進施策の一環として、温泉利用型健康増進施設での費用が医療費控除の対象となる制度が存在する。また、環境省指定国民保養温泉地プロジェクトでは、豊かな自然環境と温泉資源を活用した地域ぐるみの健康づくりが各自治体で展開されている。
こうした動きは、単なる観光旅行を超えたヘルスケア・メディカルツーリズム産業の急成長を後押ししている。温泉地での滞在型療養プログラムや専門スタッフによる食事指導・運動指導を組み合わせることで、糖尿病予備群や患者の行動変容を促す持続可能な取り組みとして定着しつつある。