結論から申し上げますと、炭酸水は化学的に紛れもない弱酸性の飲み物です。「炭酸」という名称からアルカリ泉や重曹(炭酸水素ナトリウム)のアルカリ性を連想し、「体に優しいアルカリ性飲料」と誤認しているケースが散見されますが、これは化学的な混同にすぎません。
水(H2O)に二酸化炭素(CO2)を高圧で溶解させると、一部が反応して「炭酸(H2CO3)」に変化します。この炭酸が水中で水素イオン(H+)を放出するため、水溶液は必然的に酸性側へと傾きます。一般的な天然水や水道水の中性域(pH7.0前後)と比較すると、無糖のプレーン炭酸水であってもpH4.5〜5.5前後の弱酸性を示します。
上記の数値比較から明らかな通り、炭酸水はアルカリイオン水とは完全に別物です。しかし、コーラなどの清涼飲料水がpH2台の強い酸性を示すのに対し、プレーンな無糖炭酸水は穏やかな弱酸性にとどまっています。この微妙な酸度こそが、後述する「歯への影響」や「健康効果」を巡る議論の核心となっています。