では、なぜ「盗撮」という言葉がこれほどまでに結びつけられてしまったのでしょうか。その鍵となるのが「音声録音」をめぐる報道との混同です。
週刊誌の取材過程や飲み会に参加した関係者への接触において、水面下で「会話の録音データが存在するのではないか」「関係者のやり取りが音声として記録されている」といった報道が一部で取り沙汰されました。週刊誌側が証拠保全のために音声記録を保有しているという話がSNS上で伝言ゲームのように歪められ、いつしか「現場での盗撮動画が存在する」「隠し撮りがあった」という飛躍したデマに変貌していったのです。
当時のたむけんに対するネットの反応は極めて二極化していました。週刊誌のセンセーショナルな見出しを鵜呑みにしてバッシングを浴びせる層がいる一方で、情報源の曖昧さやネット特有の誇張表現に疑問を呈する声も多数上がっていました。実態のない「盗撮」という言葉が、センセーショナリズムの波に乗って拡散された典型例と言えます。