観光の中心地であるタメル地区でのショッピングには特有のカルチャーが存在します。定価表示のない路面店では、最初に提示される金額が「観光客向けの割高な設定」であることが通例です。しかし、無謀な値切りは店主との関係を損ねるだけであり、スマートな交渉術が求められます。
現場取材で見えてきた最も効果的な交渉アプローチは、「複数まとめ買いによる割引提示」です。1点のみで半額を要求するのではなく、「このフェルトコースターを5枚買うから、合計で〇〇ルピーにしてほしい」と提案することで、店側も快くディスカウントに応じてくれます。また、他店の相場を引き合いに出す冷静さと、納得がいかなければ笑顔で立ち去る姿勢(多くの場合は引き止められて希望価格に近づきます)を持つことが大切です。
注意すべきは、旅の最終地点であるトリブバン国際空港(カトマンズ空港)の免税店です。空港内のショップは品揃えが極めて限定的であり、同一の紅茶や民芸品がタメル地区の2倍から3倍以上のドル建て価格で販売されています。また、ネパールルピーは国外への持ち出しが原則禁止されており、空港制限エリア内ではルピー現金が使えない店舗も存在します。お土産の購入とルピー現金の消費は、必ず市内滞在中に完結させておくのが鉄則です。