現場でしばしば混同されるのが、スランプと「イップス」、そして「燃え尽き症候群」の存在だ。これらは症状の現れ方も治療アプローチも全く異なるため、正確な見極めが欠かせない。
スランプが全般的な調子の波や気力の空回りであるのに対し、イップスは特定の局面的動作(例えば野球の投球やゴルフのパッティングなど)において局所的な神経筋肉障害のようなフリーズを引き起こす。心理的トラウマや特定の運動回路の機能異常が強く関係しているのが特徴だ。一方で燃え尽き症候群(バーンアウト)は、目標達成や過剰なエネルギー消費の果てに感情の資源が底をつき、情熱や意欲そのものが喪失してしまう状態を指す。スランプを放置し、間違った根性論で自分を追い込み続けた結果、燃え尽き症候群へと悪化するケースも後を絶たない。