交通事故で大破した車内からの救出や、震災時の倒壊建造物からの人命救助において、レスキュー隊員が頼りにするのが油圧スプレッダーです。
重機が入れない狭所において、人の力ではビクともしない数トンの鉄板や頑丈なドアを押し広げるために作られました。頑丈なアームの先端を数ミリの隙間に差し込み、油圧の力で先端を力強く開くことで、変形したピラー(柱)を押し広げたり、障害物を持ち上げたりします。先端アタッチメントを交換することで、物を挟んで潰す「スクイーズ」や、鎖を掛けて「牽引」する作業にも対応可能です。
消防現場では、従来の重い油圧ポンプとホースを接続するタイプから、高出力リチウムイオンバッテリーを搭載したコードレス電動スプレッダーへの移行が加速しました。現場到着からわずか数秒で展開でき、活動半径の制限がなくなったことで、一刻を争う救命活動の現場で劇的な時間短縮を実現しています。