スカイツリーの安全性を語る上で欠かせないのが、世界初の耐震システムである「心柱(しんばしら)制振構造」です。この技術は、1300年以上にわたり倒壊したことがない法隆寺の五重塔にヒントを得て開発されました。
タワーの中心部に配置された円筒形状の鉄筋コンクリート造の「心柱」と、外側の「鉄骨トラスタワー」をあえて構造的に分離。地震の際には、重量のある心柱と外周部が互いに異なる周期で揺れ合うことで揺れを相殺し、タワー全体の応答加速度を最大で約40%低減させます。
2011年3月11日、タワーが完成間近の625メートルに達していた際、東日本大震災の強烈な揺れが現場を襲いました。しかし、この心柱制振システムと精密な設計構造により、タワー本体の主要構造には一切の損傷がなく、作業員全員が無事であったという事実は、日本の耐震技術の高さを世界に証明する決定的な出来事となりました。