成年年齢を140年ぶりに引き下げた民法改正は、日本政府にとって歴史的な大改革であった。当時、この改革を推進した上川陽子法相をはじめとする法務省の関係者は、若者の自己決定権を尊重し、社会の担い手としての意識を早期に醸成することを掲げていた。クレジットカードの契約や携帯電話の購入が保護者の同意なしで可能となるなど、法律上の権利と義務は大きく変わった。
しかし、法律上の「大人」と、社会的に「大人として祝われる瞬間」との間には、依然として深いギャップが存在する。制度の施行から時が経ち、若者たちの権利意識は高まったものの、式典という象徴的なイベントの場においては、18歳という年齢がいかに多忙で繊細な時期であるかが改めて浮き彫りになった。