キャンセル待ちは、文字通り「運命のくじ引き」だった。ある家族は、予定していた便に間に合わず、急遽カウンターでキャンセル待ちの登録をした。そして、奇跡的に空いた数席を手に入れた。またあるビジネスマンは、東京での商談が予定より早く終わり、1本早いこの便に滑り込んだ。
一方で、あと一歩のところでシートを得られず、地団駄を踏んだ人々もいた。彼らは羽田空港に取り残され、悔しさを滲ませながら次の便を待つか、新幹線への振り替えを余儀なくされた。しかし、その「不運」こそが、彼らの命を救うことになる。この日ほど、幸運と不運の意味が真逆になった日は他にない。