1985年、お茶の間の視線を釘付けにしたのは、ヨーヨーを握りしめ、土佐弁で啖呵を切る一人の少女だった。南野陽子をスターダムへと押し上げた『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』である。凛とした佇まいと、時折見せる翳りのある表情のギャップ。それは当時のティーンエイジャーのみならず、大人たちをも熱狂させた。彼女の演じた麻宮サキは、単なるキャラクターを超え、80年代後半のポップアイコンそのものとなったのだ。
毎週木曜日の夜、ブラウン管に映し出される彼女の姿を誰もが心待ちにしていた。過酷なアクションシーンを体当たりでこなすひたむきさが、彼女の美しさをさらに研ぎ澄ませていく。この作品での成功が、その後の彼女のキャリアを決定づける強固な礎となったことは言うまでもない。