日本国内で食品添加物として指定されている加工でんぷんは全11種類存在します。かつては天然デンプンと同等に扱われていましたが、2008年以降、国際基準(Codex)に合わせて食品添加物に区分されました。
ここで注目すべきは、欧州食品安全機関(EFSA)による乳幼児向け食品への規制です。欧州では、以下の特定の加工でんぷんについて、生後間もない乳幼児(主に生後16週未満や離乳食初期)向け食品への使用が制限されています。
- ヒドロキシプロピルデンプン:製造時にプロピレンオキシドを使用するため、微量残留への懸念から乳幼児食品への使用がEUで制限。
- ヒドロキシプロピルリン酸架橋デンプン:同様の化学処理が施されており、消化管が未発達な乳幼児への負荷が考慮されている。
- アセチル化アジピン酸架橋デンプン:分解性や代謝への影響を考慮し、EU圏内において乳幼児向け調製粉乳などへの添加が規制対象。
大人であれば通常の消化酵素や代謝機能によって問題なく処理される成分であっても、「消化器官が未熟な乳幼児にとっては分解しにくく腎臓や腸に負担がかかる可能性がある」という予防原則に基づき、欧州では厳しいガイドラインが引かれています。この海外規制の事実が日本にも伝わり、「危険な添加物」としてのイメージを強める結果となっています。