彼らを語る上で、稀代の名優・松田優作の存在を避けて通ることはできない。だが、彼らが単なる「二世」の枠組みを軽々と飛び越えられた背景には、母・松田美由紀の存在と、彼女が率いてきた芸能事務所「オフィス作」の哲学がある。母は子どもたちに対し、偉大な父の模倣を求めるのではなく、個々の自由な表現者としての自立を徹底して促した。
家庭内には常に音楽やアートが溢れ、妹のゆう姫もまたアーティスト・表現者として独自の感性を開花させている。血筋というプレッシャーを重荷にするのではなく、クリエイティビティの源泉へと昇華させる土壌。この家族が共有する審美眼が、兄弟それぞれの独立したアイデンティティを形作った。