この惨劇を語る上で欠かせないのが、共演者たちの存在だ。当時、深夜のラジオ界で絶大な人気を誇っていた落語家の笑福亭鶴光と、飛ぶ鳥を落とす勢いだったタレントの片岡鶴太郎が番組を担当していた。
百戦錬磨の先輩芸人たちによる巧みなトークの誘導に、世間知らずだった彼女は抗うすべを持たなかった。「これを言えばウケる」「男気をみせろ」という悪ノリの煽りを受け、単語の意味すら十分に理解しないまま叫んでしまったのだ。大御所たちの悪ふざけと純朴な新人の無防備さが噛み合ってしまった結果が生んだ、あまりに危険な罠だった。