そなエリア東京の最大の目玉が、1階の防災体験ゾーンに広がる「東京直下72hTOUR」です。このツアーが掲げるテーマは「支援が届くまでの72時間を自力で生き抜く力(サバイバル力)」の習得です。大規模災害時、人命救助のデッドラインとされる「発災後72時間」は、行政の公助や自衛隊等の救援部隊が被災地全域に行き届かないケースが想定されています。その極限状態をいかに耐え抜くかを、五感を使って学ぶ構成となっています。
体験は、来館者が商業ビルのエレベーターに乗り込む演出から幕を開けます。突如として鳴り響く緊急地震速報の警報音、激しい揺れの音響と照明のブラックアウト。停止したエレベーターの非常扉から一歩外へ出ると、そこには実物大のリアルな被災ジオラマが広がっています。倒壊した電柱、垂れ下がる電線、割れたガラス片、シャッターが歪んだコンビニエンスストアなど、細部まで徹底的に作り込まれた光景は圧巻の一言です。
参加者は1人1台手渡されるタブレット端末(または専用端末)を用い、街中に散りばめられた二次元コードを読み取りながら、生き残るためのクイズに挑みます。「余震が続く中でどのルートを通るべきか」「津波警報が発令された際の避難行動は何か」といった実践的な二者択一に回答しながら、安全な避難場所を目指して歩みを進めます。
ジオラマを抜けた先には、避難所の実態を再現したエリアが広がっています。段ボールベッドの組み立て構造や、新聞紙とポリ袋で作る簡易トイレ、公衆電話の使い方など、非常時に直面する生活課題への具体的ソリューションを間近で観察できます。所要時間は概ね60分〜90分程度で、受動的な展示見学とは一線を画す、圧倒的な没入感と実用的な知識が得られる仕組みが整っています。