インターネット上の掲示板やSNSを日々観測すると、そこには制度や開示資料だけでは捉えきれない、生身の個人投資家たちの苦悩と焦燥が生々しく記録されています。特に個人投資家の評判を二分しているのが、「信用買い残の重さ」と「デイトレーダーたちの翻弄」です。
ヤフーファイナンス掲示板において毎営業日のように見られる典型的な投稿パターンを抽出すると、以下のような現場の空気感が浮き彫りになります。
「夜間PTSで数百円上がっていたから意気揚々と成行買いしたら、寄り天からのマイナス転落。完全に嵌め込まれた」「信用倍率が高すぎて上値が重い。個人の握力が試される展開ばかり」「結局、外資系ヘッジファンドのオモチャにされているだけ。個人が投げたところを機関が拾っている」――。
また、近年若年層やアクティブトレーダーの間で急速にシェアを広げるmoomoo証券掲示板では、よりテクニカルなコメントや、海外掲示板(Reddit等)のセンチメントを輸入した高速の売買議論が交わされています。「米ArmがAI半導体の自社設計フェーズに入ったことで、NVIDIAの競合として空売りファンドがターゲットにしている」「孫さんが引退する前にASIの形を見せなければ、後継者不在のガバナンスリスクで売られる」など、グローバルな視点と国内の閉塞感が混ざり合った書き込みが目立ちます。
記者会見の場で見せる孫正義氏の情熱的な語り口に対し、かつては無条件の信頼を寄せていた長期保有者層からも、「夢を語るのはいいが、足元の自社株買いで株価を支えてほしい」「保有株式価値を誇るなら、配当をもっと還元すべきだ」という現実的な要求が噴出しており、ファンの間でも心理的な亀裂が生じています。