一般の人が現場で最も混乱するのは、「胸や口が動いていて、音も出ている」という視覚・聴覚情報に騙されてしまうことです。救命講習の普及動画や実際の救急搬送現場の記録から、死戦期呼吸の特徴・見分け方を整理すると、以下の明確な差異が存在します。
普段の正常な呼吸は「胸や腹部が1分間に12〜20回ほど規則正しく上下」します。これに対し、死戦期呼吸は「1分間に数回程度と極端に間隔が長い」「突然ガクッと下顎を大きく下げる」「魚が陸に打ち上げられて口をパクパクさせているような動き」を見せます。また、息を吸い込むときに「ゴロゴロ」「ヒュー」「グーッ」といった唸り声やいびきのような異常音が混ざることが多いため、家族や同僚は「いびきをかいて眠り込んだ」と錯覚してしまうリスクを抱えています。