ネット上の掲示板やSNSでは、冥王星に関していくつかの根強い誤解や都市伝説が囁かれ続けています。科学的事実に基づき、それらを整理・是正していきましょう。
最も典型的な勘違いは「冥王星が宇宙から物理的に消滅した」という錯覚です。冥王星は今も変わらず、太陽から約59億キロメートル離れた暗闇の中で雄大に公転を続けています。消え去ったのは天体そのものではなく、人間が勝手に当てはめていた「惑星」というラベルに過ぎません。
また、40代以上の世代に多い記憶の混乱が「海王星と冥王星の順序入れ替わり問題」です。「昔は水金地火木土天冥海と習った記憶がある」と語る人がいますが、これは錯覚ではありません。冥王星の極端な楕円軌道のため、1979年2月から1999年2月までの約20年間に限り、冥王星が海王星の軌道の内側に入り込んでいたのです。当時は実際に「水金地火木土天冥海」が太陽からの正しい距離順序でした。1999年に再び海王星が最外郭に戻り、その7年後の2006年に準惑星へ移行したため、記憶が二重に混乱しやすい背景があります。