万能に見える精製水だが、使い方を誤ると重大な健康被害を引き起こす危険性がある。代表的な注意点がコンタクトレンズケアにおける誤解だ。ネット上の誤った情報を見て「レンズを保存・洗浄するために精製水を使っても良い」と思い込む人が後を絶たないが、これは極めて危険な行為である。
精製水には防腐剤が含まれておらず、さらに浸透圧が涙液と異なるため、レンズが変形したり、角膜感染症の原因となるアカントアメーバなどの病原体が繁殖しやすくなる。レンズの洗浄や保存には、必ず専用の多目的溶剤(MPS)や生理食塩水を使用しなければならない。さらに、開封後の精製水は空気に触れた瞬間から雑菌の繁殖が始まるため、一度開けたボトルは数日から1週間程度で使い切るか、捨てる割り切りが必要だ。