スマートフォンにおける生体認証の変遷は、巨大IT企業の戦略と背中合わせだ。Appleのティム・クックCEOが率いる同社は、かつてTouch IDによって指紋認証を世界的な標準へと押し上げた。しかし、同社のiOSエコシステムは全画面化の波とともにFace ID(顔認証)へとシフトした。
対するAndroid陣営の旗手であるSamsung Electronicsは、画面内指紋認証の技術革新に賭けた。フラッグシップモデルに超音波センサーを早期導入し、濡れた指でも解錠できるユーザー体験を追求し続けている。プラットフォームごとの設計思想の違いが、手汗トラブルに対するアプローチの違いとなって今も表面化している。