この名曲の名を世界的なポップカルチャーの表舞台へと押し上げた立役者といえば、間違いなく映画『戦場のピアニスト』だ。戦火のワルシャワで絶望の淵に立たされたウワディスワフ・シュピルマンが、終戦後にオーケストラと共に奏でるエンドロールのポロネーズは、観客の心に強烈な刻印を残した。
本来この曲は、ショパンが青年時代に管弦楽付きの協奏的作品として着想し、後にピアノ独奏版へと昇華させた経緯を持つ。ナチス占領下の暗雲を生き抜いたピアニストの魂と、祖国ポーランドの伝統舞踊であるポロネーズのリズムが重なり合う瞬間、この楽曲が持つ優雅さの裏に隠された民族の矜持と力強さが鮮明に浮かび上がる。