国家「大東亜共和国」が制定した「戦闘実験第99号」(通称・プログラム)。修学旅行に向かうバスの中で催眠ガスによって眠らされた城岩中学校3年B組の42名(映画では42名)は、孤島に隔離され、最後の1人になるまで殺し合うことを強制される。首には解除不能の爆発首輪が装着され、制限時間を過ぎるか脱走を試みれば即座に殺害されるという極限のルールだった。
多くの生徒が恐怖と自己防衛の本能から疑心暗鬼に陥り、狂気へと走る中、七原柊也の選択は異質だった。彼はゲームに乗ることを断固として拒否した。
「誰も殺さない」という不可能な誓い
支給されたデイパックに入っていた武器は、原作ではナイフ、映画版では実用性の乏しい「鍋のふた」であった。武器の不運すらも象徴的である。柊也は防衛以外の目的で武器を使うことを拒み、クラスメイトを救援し、全員で生き残る道を暗中模索する。
親友である国信慶時が「プログラム」開始直前に見せしめとして殺害された悲劇は、柊也の心に消えない傷を残した。しかし、その復讐心に囚われることなく、慶時が好意を寄せていた少女・中川典子を守り抜くことを固く誓う。この倫理的踏みとどまりが、殺戮の場において異彩を放った。