事件から長い年月が流れた2026年現在も、危険運転致死傷罪に関する法改正の議論は完了していない。法制審議会では、速度違反や割り込みなどの具体的要件を明確化し、裁判官の解釈に依存しすぎない実体法の整備が進められている。走行中の悪質な幅寄せや停止行為の要件定義をより緻密にすることで、判決の予測可能性を高める狙いがある。
現場の警察官や検察官が迷いなく法の適用を行える環境を整えることは、将来の類似事故を防ぐ最大の防壁となる。裁量の余地を残しつつも、法の抜け穴を徹底的に塞ぐ作業が、いまなお法曹関係者の手によって地道に続けられている。