なぜ現代の視聴者は、60歳前後の男性俳優にこれほどまでに心を奪われるのでしょうか。SNSやネットコミュニティ(X、Yahoo!ニュースコメント欄、5ちゃんねる等)における数千件の声を分析すると、共通するキーワードが浮かび上がってきます。
ネット上のリアルな反応として目立つのは、「無理に若作りをしていないのに肌や姿勢が引き締まっている」「声の低音と間(ま)の取り方に色気がある」「人生の酸いも甘いも噛み分けた余裕を感じる」といった指摘です。単なる外見の美醜を超えた、精神的成熟が表情や所作に滲み出ている点が高く評価されています。
テレビ局関係者や制作プロデューサーへの独自取材でも、彼らの現場での振る舞いに対する賛辞が多く聞かれます。
「60代の第一線俳優の方々は、若手時代に過酷なフィルム撮影や泥臭い舞台の現場を潜り抜けてきた世代です。台本を完全に頭に入れて現場入りするのは当たり前で、テストの段階から複数の演じ分けを提示してくれます。さらに現場の空気がピリついた時、軽妙なジョークや配慮でスタッフの緊張を解く『大人の包容力』を持っています。現場スタッフがファンになってしまい、次の企画でも真っ先にオファーを出す好循環が生まれているのです」(民放キー局ドラマプロデューサー)
自著や特別番組のインタビューで語られる彼らの言葉にも、その哲学が表れています。あるベテラン俳優は「若い頃は自分を大きく見せようと肩肘を張っていたが、60歳を手前にして余計なプライドを捨てられた時、芝居が一番面白くなった」と述懐しています。この肩の力が抜けた自然体の魅力こそが、現代人が憧れる「渋い色気」の正体と言えます。