パリやミラノのコレクションを覗けば、モデルたちがショーのフィナーレで見せる奇妙な重心の傾きに気づくはずだ。従来のオーソドックスなウォーキングとは一線を画す、腰を急激に突き出し、肩を逆方向に落とすシルエット。ストリートファッションの現場でも、この独特な構えが若い世代の写真撮影において空前のトレンドとなっている。
Z世代やそれに続くα世代にとって、カメラの前でただ微笑む時代はとっくに終わった。自らの身体を立体的な彫刻へと変貌させるかのようなポージングは、自己表現の究極系として消費されている。視線を集めるための圧倒的な「違和感」、それこそが現代のデジタル空間で生き残るための最強の武器なのだ。