世界シェアトップを誇る巨人、矢崎総業株式会社。その真価が今、かつてない試練とチャンスの中で問われている。EV(電気自動車)シフトの加速に伴い、車内の電力供給と信号伝達を担う基本構造の抜本的な見直しが急務となった。現場への独占取材で浮かび上がったのは、軽量化と高出力化を両立させる限界突破の技術開発だ。業界を揺るがす未公開の生産プロセス変更など、同社が打ち出す最新動向は、他社を圧倒するスピード感で進行している。
これまでの伝統的な配線構造のままでは、大容量バッテリーを搭載する車両の重量増加を防げない。この課題に対し、開発陣が導き出した解はシンプルかつ大胆だった。モジュール構造の極限までの簡素化である。高電圧化に伴う発熱対策やノイズ保護を高度に融合させ、次世代モビリティ革命の主導権を握る構えだ。