2014年末、スマートフォン向け動画メディアやインフルエンサーマーケティングを展開する「株式会社3ミニッツ」が立ち上がった。石倉氏は共同創業者兼取締役CFOとして参画。当時、動画コンテンツの波が急速に押し寄せていたタイミングを完璧に捉えた事業設計であった。
だが、急成長の裏には苛烈なキャッシュマネジメントが存在する。メディア事業の立ち上げ、クリエイターの獲得、自社ECブランドの構築など、資金を飲み込む要素は無数にあった。ここで石倉氏の手腕が冴え渡る。
大型資金調達からEXITまでの超高速スピード
創業からわずか数年で、3ミニッツは大型の資金調達を次々と成功させた。ベンチャーキャピタルとのタフな交渉をまとめ上げ、適正な企業評価(バリュエーション)を維持しながら成長資金を確保した。そして2017年、同社はグリー株式会社への株式売却を発表する。買収額は約43億円。日本のスタートアップ界におけるM&Aの成功事例として、大きな話題を呼んだ。
創業から出口戦略の実行までをわずか2〜3年で駆け抜けたこのディールは、プロCFOの存在がいかに企業の成長速度を左右するかを証明してみせた。