市比賣神社の御朱印は、単なる参拝の記念にとどまらない深い格調を備えている。墨書された「市比賣神社」の文字の横に注目してほしい。紙面に薄く浮かび上がる立体的な菊花の紋様を確認できるはずだ。
これが「菊の刺し印」と呼ばれるエンボス加工(浮き彫り)の印影である。
かつて皇室で清和天皇をはじめ皇子・皇女が誕生した際、市比賣神社境内に湧き出る御神水が産湯として献上された。この史実が示す通り、皇室との強い絆が存在した証として、御朱印には菊の御紋の刺し印が現在も慎重に押されている。なお、現在の御朱印授与は書置き(紙での授与・初穂料300円)が標準スタイルとなっている。