一度に大量の柚子を消費した場合、種を使い切れずに乾燥・劣化させてしまうケースが多々あります。種子の有用成分であるペクチンや脂質を損なわずにストックするには、正しい保存プロセスの選択が不可欠です。
最も推奨される保存法は、未洗浄状態での密閉冷凍保存です。果肉から外した直後の種を水洗いしてしまうと、表面の貴重な水溶性ペクチンが流出してしまいます。果肉の大きな塊だけを指先で取り除き、小分けにしてラップで空気を抜くように包んだ後、ジッパー付き冷凍保存袋に入れてマイナス18℃以下で冷凍します。この方法であれば、約1年間にわたり品質を維持できます。
実は、冷凍処理を施すことで種子の細胞壁が適度に脆くなり、後日アルコールや水に浸した際のペクチン抽出効率が向上するという実務上のメリットもあります。使いたい分だけ都度取り出して解凍せずにそのまま仕込みへ回せるため、無駄が一切生じません。