誰かの存在に対して「生理的に無理」と強い拒絶を覚えた瞬間、私たちの脳内では論理的思考を司る大脳皮質よりも早く、本能や感情を司る大脳辺縁系が反応している。特に危険を察知する扁桃体が過剰に活動し、視覚や嗅覚から入力された情報に対して瞬時に「回避せよ」という信号を全身へ送るのだ。身体は恐怖や危機に直面した時と同じ緊張状態に陥り、心拍数の増加や筋肉の収縮、吐き気といった生理現象を引き起こす。
このプロセスにおいて、人間の心の中では強力な心理的拒絶反応が形成されている。頭では「失礼のないように接しなければならない」と理解していても、自律神経が拒絶命令を出しているため、理屈で感情をコントロールすることは不可能に近い。つまり、拒絶感は性格の悪さや忍耐不足ではなく、脳が自己防衛のために緊急ブレーキを踏んだ結果なのだ。