明治神宮外苑の主景観として設計された聖徳記念絵画館は、1926年(大正15年)に竣工しました。一般公募の設計競技(コンペ)で1等に選ばれた小林正紹の原案をもとに、宮内省内匠寮の佐野利器や高橋貞太郎らが実施設計を手掛けた、初期鉄筋コンクリート造の記念碑的建造物です。
外観は花崗岩張りの重厚なネオ・ルネサンス様式にセセッションの直線的意匠を取り入れた独自の建築様式を誇り、中央にそびえるドームが威厳ある景観を形成しています。2011年には、その卓越した建築技術と歴史的価値が認められ、国の重要文化財に指定されました。外苑のイチョウ並木から絵画館へと一直線に伸びるビスタ(通景線)構造は、都市計画としても極めて完成度が高く、訪れる者を非日常の荘厳な空間へと誘います。