現代のサウナブームを決定づけた立役者といえば、マンガ家のタナカカツキ氏をおいて他にいない。彼の筆によって描かれ、テレビ東京系列で実写化されたドラマ「サ道」は、サウナを単なる「中年男性の我慢大会」から「至高のウェルネス体験」へと昇華させた。劇中において西の聖地として描かれたことで、全国から巡礼者が絶え間なく押し寄せるようになった背景がある。
日本最大のサウナ検索・ポータルサイト「サウナイキタイ」の口コミ欄を覗けば、熱狂的なレビューが何千件と並ぶ。旅の途中で立ち寄るバックパッカー、仕事帰りの若手クリエイター、何十年も通い詰める常連の老人たち。世代も肩書も脱ぎ捨てた裸の人間たちが、同じ熱気を分け合い、同じ水風呂で息を呑む。カルチャーとしてのサウナが持つ包容力が、ここには確かに息づいている。