志願変更期間の終了直後、SNSや大手受験情報掲示板では共通選抜倍率ネットの反応が沸騰しました。「翠嵐の倍率がほぼ下がらなかった」「志願変更で下げたはずの高校が激戦になっていて胃が痛い」といった保護者や当事者による生々しい投稿がタイムラインを埋め尽くしています。
大手進学塾の進路指導説明会に潜入取材を試みると、現場の講師陣は至って冷静な表情を崩していませんでした。あるベテラン進路指導主任は、取材に対し次のように現場の観察感を語っています。
「保護者の皆様は倍率が0.1倍動いただけで一喜一憂されますが、毎年実際に不合格となる受検生の多くは、当日の緊張による実力未発揮やケアレスミスが原因です。倍率が2倍ということは、2人に1人が合格する試験に過ぎません。倍率という外側の数字を敵にするのではなく、目の前の答案用紙で自分のベストを尽くせる精神状態を作ることこそが、教室で今最も重視している指導です」
ネット上の悲鳴や煽り文句とは裏腹に、合格実績を重ねてきた進学教室の内部では、倍率の変動を織り込み済みのシナリオとして捉え、淡々と本番に向けた時間配分や弱点補強の最終確認が進められています。