アカチョウチンクラゲ(主にベントコドン・ヒアリヌス Benthocodon hyalinus などのベントコドン属)は、北太平洋から北極海、相模湾や日本海溝周辺に至る広大な深海域に分布しています。生息深度はおおむね水深700mから2,500mを超える漸深層から深海底付近(ベントス境界層)です。
一般的なクラゲが表層を浮遊するのに対し、本種は海底からわずか数メートルの直上をホバリングするように漂う「底生遊泳性(ベントペラジック)」という明確な特徴を持ちます。傘の直径はわずか2〜4cm程度と小ぶりですが、傘の縁には1,000〜2,000本もの高密度な触手がびっしりと生え揃っており、まるで職人が丹念に仕立てた提灯のような重厚なシルエットを作り出しています。