神宮参拝の醍醐味を極めるならば、観光客で混み合う日中ではなく、開門直後の「早朝参拝」に勝るものはありません。
早朝の境内は、夜の間に神域の森(神籬)が放出した清浄な酸素と冷涼な空気に満ちており、物理的にも霊的にも雑音や邪気が一切存在しない「静謐そのものの世界」となります。巨木の間から差し込む朝の光(木漏れ日)を浴びながら玉砂利を踏みしめて歩くだけで、五感が研ぎ澄まされ、深い瞑想状態のような精神的リフレッシュが得られます。
伊勢神宮の外宮では、毎朝8時頃(冬期)に神々に朝食を供える「朝御饌祭(あさみけさい)」が執り行われます。静まり返った境内に神職の足音と祝詞の響きが広がる瞬間は、千数百年にわたり途切れることなく続いてきた神事の息吹を肌で体感できる貴重な時間です。運気を整え、新たな決意を固める旅の始まりとして、早朝の参拝は何物にも代えがたい力を授けてくれます。