2026年3月26日、福岡PayPayドーム(現・みずほPayPayドーム福岡)で行われた福岡ソフトバンクホークス対千葉ロッテマリーンズの開幕戦。試合前のセレモニーでマウンドに姿を現したのは、同年1月に慢性骨髄性白血病(CML)の診断を受けたことを公表したばかりの摂津正氏でした。
背番号「50」のユニフォームに身を包んだ摂津氏がグラウンドに登場すると、スタンドを埋め尽くしたファンだけでなく、両軍のベンチからも割れんばかりの拍手が送られました。病気の公表からわずか2か月余りという短い期間での公の場への登場に、多くの観客が驚きと安堵の表情を浮かべました。
バッターボックスにはロッテの荻野貴司選手、キャッチャー役にはかつてバッテリーを組んだ甲斐拓也選手が座るなか、摂津氏は現役時代と変わらない流れるようなワインドアップから美しい軌道を描くストライク投球を披露。投球後、帽子を取ってスタンドに一礼した姿は、多くのスポーツニュースやSNSで「涙なしには見られない最高の始球式」として大きく報じられました。