では、「了解」の代わりに推奨される「承知いたしました」や「かしこまりました」を使っていれば常に安心なのだろうか。答えはイエスであり、ノーでもある。これらは謙譲語を含んだ極めてフォーマルな表現であり、取引先や社外のクライアント、あるいは接客の現場においては確実な選択肢となる。
一方で、社内の緊密なチーム内において、すべての返答を「承知いたしました」で統一することに対する違和感も増している。あまりに硬すぎる表現は、心理的安全性や心理的距離感を損ない、円滑なチームワークを阻害するケースがあるからだ。謙譲の度合いが高ければ高いほど良いというわけではなく、TPOに応じたチューニングが求められる。
さらに、「かしこまりました」を連発することで、かえってマニュアル的で機械的な対話に感じられるリスクもある。丁寧さを追求するあまり、対話相手との心の通ったやり取りが犠牲になっては本末転倒だ。