テレビ東京の低予算コメディ『勇者ヨシヒコ』シリーズで見せたシュールな笑いから、重厚なヒューマンドラマでの涙を誘う演技まで、彼の演技幅には限界がない。役柄ごとに全く異なる顔を見せるカメレオン俳優だが、素顔の彼を形作る重要ピースがまさにファッションだ。
オフの場で見せるアイウェア選びには、演技者としての深い洞察力がそのまま反映されている。役に没頭する過酷な撮影現場から離れ、自分自身に戻るための「境界線」としてサングラスを機能させているようにも見受けられる。役柄を脱ぎ捨てた素の山田孝之という一人の男が持つ重厚感、そして茶目っ気が、選ぶフレームの端々に滲み出ている。