公園の南側に位置する小道を進むと、常連客が静かに集うテラス席カフェが見えてくる。庭先の緑に囲まれたオープンスペースは、善福寺の豊かな借景を独り占めできる隠れ家だ。
ここで見逃せないのが、旬の果実を贅沢に使った自家製タルトや焼き菓子である。春先の柑橘を使ったタルトや、秋の和栗モンブランなど、季節の移ろいをそのまま皿の上に表現した限定スイーツは、午前中のうちに売り切れてしまうことも珍しくない。過剰な甘さを抑え、バターの芳醇なコクとフルーツの鮮烈な酸味を際立たせた味わいは、深煎りのドリップコーヒーと驚くほど調和する。
木漏れ日を浴びながら、愛犬とともにテラス席で過ごす地元住民の姿。観光地のそれとは異なる、地に足のついた贅沢な時間が流れている。