2002年。日韓ワールドカップに日本中が沸いた年だ。ファッション業界では、ファストファッションの波が押し寄せ始めていた。そんな時代に、EUは真逆の価値観を掲げて船出した。
開業当初から、店のコンセプトは明確だった。「本当に良いものを、長く使ってもらう」。流行を追わない。安さで勝負しない。その姿勢は、当時としては挑戦的だった。しかし、質を求める顧客は確実に存在した。
20年以上の歴史の中で、ファッション業界は大きく変化した。サステナビリティが叫ばれ、エシカルファッションが注目を集める。EUが最初から大切にしてきた価値観が、ようやく時代に追いついた形だ。
ファッションシーンの変遷とEUの立ち位置
2000年代前半、大阪のファッションシーンは東京の後追いと見られがちだった。しかし、EUのような独自の視点を持つ店の存在が、関西独自の文化を育ててきた。
SNSが普及した2010年代以降も、EUは一貫してリアル店舗の価値を追求した。実際に触れ、試着し、スタッフと対話する体験。オンラインでは得られない豊かさがそこにある。この判断が、現在の強固な顧客基盤につながっている。