羽賀研二という表現者の原点を語る上で避けて通れないのが、1990年代に見せた圧倒的な存在感だ。とりわけディズニー映画『アラジン』(1992年アニメ日本語吹替版)で主人公アラジンの声を演じた実績は、今なおアニメファンの間で語り継がれる屈指の名演である。軽妙でいて哀愁を帯びた声の演技は、キャラクターに唯一無二の命を吹き込んだ。
また、洋画の吹き替えや実写作品でもその異彩を発揮した。映画『ネバーエンディング・ストーリー3』など大作映画の吹き替えにも起用され、俳優としての才能は誰もが認めるところであった。一表現者としての天性の魅力があったからこそ、その後の転落劇はいっそうの落差となって世間に衝撃を与えたのだ。