両社の家づくりにおいて最も明確な差別化要因となるのが、建物の根幹を成す「工法」と「設計思想」です。
セキスイハイム:工場生産率8割を誇る「ユニット工法」の合理性
セキスイハイムの代名詞は、建物の大部分を巨大なロボットが稼働する精密な工場内で組み立てる「ユニット工法(工業化住宅)」です。鉄骨ラーメン構造の強固なボックスユニットを工場内で約80%まで仕上げ、現場に大型トラックで運搬してクレーンで一気に据え付けます。
この工法の最大のメリットは、現場の天候や職人の技量に左右されないミリ単位の精密品質と、わずか1日で棟上げまで完了し雨濡れリスクを徹底排除できる点にあります。一方で、箱型ユニットを組み合わせる構造上、敷地形状に制約がある変形地や、斜めに壁を切るような複雑な意匠・ミリ単位の間取り調整には一定の制約が生じる傾向があります。
積水ハウス:邸別自由設計を極める「鉄骨構造」と「シャーウッド(木造)」
積水ハウスは、一邸一邸の敷地環境や施主の要望に合わせてゼロから図面を描き起こす「邸別自由設計」に圧倒的な強みを持ちます。構造体は大きく分けて2つの柱を展開しています。
- 鉄骨造(ダイナミックフレーム・システム等):独自開発の制震構造を取り入れ、柱のない大空間「ファミリー スイート」や天井高2.7m超のダイナミックな大開口を実現。
- シャーウッド(木造軸組工法):独自の金物接合と集成材を用いた高耐震木造住宅。木造ならではの温もりに加え、自由度の高い勾配屋根や自然と調和するモダン建築を可能にする。
外壁には積水ハウス専用の最高級外壁材「ダインコンクリート」(鉄骨用)や陶版外壁「ベルバーン」(木造用)が用意されており、彫りの深い重厚感と邸宅としての存在感において業界随一の評価を集めています。