なぜこれほどまでにサンリオ(8136)の夜間取引は過熱するのか。最大の理由は、15時の決算発表から翌朝9時の東証開庁までに横たわる「情報消化の時間差」にある。
日中の取引時間帯(9:00〜15:00)に決算が出るケースは稀だ。大半の上場企業と同様、サンリオも大引け後に適時開示を行う。その瞬間、アルゴリズム取引や個人投資家が一斉にIR資料を読み込み、瞬時に売買の判断を下す。東証が閉まっている時間帯において、唯一の売買の場となるのがSBI証券や楽天証券などが提供するPTS(私設取引システム)だ。
PTSのナイトセッションは、いわば翌日の株式市場のプレコンペティション。板(売買気配)が薄い時間帯だからこそ、大口の買いや売りが入ると一気に価格が飛ぶ。この急激な株価形成こそが、投資家を惹きつけてやまない魅力であり、同時に最大の罠でもある。