店名の「アスーレス(Azules)」はスペイン語で「青」を意味します。その象徴となっているのが、メキシコの契約農家から直接仕入れる在来種のブルーコーントルティーヤです。スーパーフードとしても知られる青トウモロコシは、抗酸化作用を持つアントシアニンを豊富に含み、噛むほどに芳醇な甘みと大地のような力強い香りが広がります。
この味覚体験を生み出しているのが、メキシコ・モンテレイ出身のシェフ、マルコ・ガルシア氏です。伝統的なアルカリ処理技法である「ニシュタマリゼーション(Nixtamalization)」を店内の石臼で行い、毎朝トウモロコシの実を挽いてマサ(生地)を作るところから調理が始まります。長野・軽井沢での創業期から試行錯誤を重ねて辿り着いたその製法は、トルティーヤを単なる「包み紙」から「料理の主役」へと昇華させました。