「ピッチに立てなくなったら死んだも同然」。かつてそう言い切った男の瞳は、今も濁っていない。だが、寄る年波と過酷なフィジカルトレーニングの代償は確実に身体を削り続けている。関係筋が明かしたところによれば、本人は周囲に対して極めてシンプルな言葉で現在の心境を漏らしたという。「体が動く限りは蹴る。だが、チームの勝利に1ミリも貢献できないと感じた瞬間に、俺は自らスパイクを脱ぐ」と。
限界説を唱える外野の声を、カズはこれまで幾度となくゴールという結果でねじ伏せてきた。しかし、彼が求めているのは単なる「ピッチ上のマスコット」としての延命ではない。1対1の競り合いで相手DFを弾き飛ばし、泥臭くゴール前へ飛び込む正真正銘の点取り屋としてのプライドだ。去就に関する最終判断は、契約や周囲の忖度ではなく、カズ自身の魂が納得できるかどうかに委ねられている。