ライブエンターテインメントの現場において、サイリウムとペンライトは混同されがちですが、その構造と発光原理は根本から異なります。
サイリウムに代表されるケミカルライトの仕組みは、電気を一切使わない「化学発光(ケミルミネセンス)」です。半透明のプラスチック製チューブの中に、ガラス製の極細アンプルが入っており、チューブを指で軽く折り曲げる(ポキッと折る)ことで内部のアンプルが破損します。すると、アンプル内の過酸化水素水と、外側のシュウ酸エステル(蛍光色素含有)が混ざり合い、酸化反応が起きる過程でエネルギーが光となって放出されます。熱を伴わない「冷光」であるため、火災リスクが極めて低い点が特徴です。
対して、現代のペンライトはボタン電池や充電式リチウムイオンバッテリーを使用する「LED発光装置」です。スイッチの切り替えで何十色ものカラーチェンジが可能で、繰り返し使える点が大きな強みとなっています。
国内のケミカルライト市場でトップシェアを誇るルミカ(LUMICA)社の製品群を見ると、通常の発光時間(約6〜12時間)を持つ「ルミカライト」と、瞬間的に超高輝度で光る「大閃光(だいせんこう)」シリーズに分かれます。大閃光は発光時間が約5分〜15分と非常に短いものの、点灯直後の光量は通常の数百倍に達し、アイドルの落ちサビや楽曲のクライマックスで会場を一気に染め上げる演出として多用されています。
購入場所に関しては、ドン・キホーテなどの総合ディスカウントストアやアニメイト等のホビーショップ、さらにはダイソー・セリアといった100均(100円ショップ)でも手軽に入手可能です。ただし、100均製品は発光持続時間や光の均一性に個体差があるケースも見られるため、長時間のフェスや特別なライブでは専門メーカー品を選ぶファンが多数を占めています。