90年代に百花繚乱の咲き誇りを見せた「渋谷系」という文化現象。その起点には、間違いなく彼らのDIYスピリットが存在した。メジャーレーベル主導の歌謡曲や巨大なロックバンドが全盛を誇っていた時代に、自家製の感性と海外のインディペンデント・カルチャーをダイレクトに接続してみせた功績は計り知れない。
現在、グローバルな音楽産業において、80〜90年代の日本の音楽はレトロ・フューチャーな魅力として再発見されている。かつてローカルなインディー・ポップシーンの小さな試みに過ぎなかったサウンドが、SpotifyやApple Musicのアルゴリズムを通じてアルゼンチンから北欧まで世界中の若い世代に波及している現状は、彼らが鳴らした音楽の普遍性を証明している。