すべての団塊世代が75歳以上を超えた「2026年問題」の波は、通過点ではなく終わりのない激浪となって押し寄せている。特に深刻な打撃を受けているのが医療・介護産業だ。要介護者の急増に対し、現場の介護職員や看護師の離職率は止まらず、施設があってもスタッフが足りずにベッドを閉鎖する事態が全国で相次ぐ。
厚生労働省の最新推計によれば、介護現場における需給ギャップは拡大の一途をたどる。看取りの場所すら確保できない「介護難民」の増大は、もはや遠い未来の悪夢ではない。家族介護のために離職を余儀なくされる現役世代の増加は、日本経済全体の生産性を直接削り取っている。