「日本の平均年収はおかしい」違和感の正体と手取りのリアルな構造

「日本の平均年収はおかしい」違和感の正体と手取りのリアルな構造

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国の統計データを詳細に読み解くと、調査の手法によっても「見えてくる数字」が全く異なることが分かる。主だった指標である国税庁の「民間給与実態統計調査」と、厚生労働省が実施する「賃金構造基本統計調査」を比較してみよう。

国税庁の民間給与実態統計調査は、給与所得者全体の給料や賞与の支払状況を網羅的に追跡している。一方で、厚生労働省の賃金構造基本統計調査は、事業所の規模や雇用形態、勤続年数などを細かく分類して分析を行う。ここで注意すべきは、パート・アルバイトや非正規雇用の労働者がどの程度データに含まれているかという点だ。

非正規労働者の割合が増加傾向にある日本社会において、全労働者を一括りにした平均値は、正社員の実感とも非正規社員の実態とも乖離した「誰も得をしない無味乾燥な数字」になりがちだ。二つの公的統計のギャップを知ることこそ、報道される数字に惑わされない第一歩と言える。

井上 凛
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井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。